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このサイトについて: 私自身が30年来のファンであり、また海外のslash fandomの一角で80年代から現在に至るまでカルト的な人気を擁する、「エロイカより愛をこめて(From Eroica with Love)」を題材とした、英語での厖大な二次創作群を紹介・翻訳しています。サイト管理者には原作者の著作権を侵害する意図は全く無く、またこのサイトにより金銭的な利益を享受するものでもありません。「エロイカより愛をこめて」は青池保子氏による漫画作品であり、著作権は青池氏に帰属します。私たちファンはおのおのが、登場人物たちが自分のものだったらいいなと夢想していますが、残念ながらそうではありません。ただ美しい夢をお借りしているのみです。

注意事項:
 原作の内容を大幅に逸脱し、男性間の性愛を主題にした明らかに性的な内容を含みます。不快感を覚える方は画面をお閉じ頂けるよう、お願い申し上げます。

2012/06/05

ハンカチ


 
知り合いの男性が、見かけるたびにいつもきちんとアイロンの当たったハンカチをお持ちです。50代前半で、事情により単身赴任もすでに四年。シャツといっしょに洗濯屋に出していらっしゃるのでしょう。夏に彼のハンカチを見かけるたびに思うのですが、きちんとプレスされたハンカチというのは、男性の価値を倍に見せますね。などとほざく私は、ハンカチを使う習慣から遠ざかってすでに十年以上になります。なにしろアイロンかけが面倒だし、吸湿性もミニタオルに劣りますから。言い訳、言い訳。
 
言い訳はさておき、久しぶりに使ってみようかと引っ張り出してきたら、ちょうど14枚、二週間分ありました。気に入っていて処分し切れなかったものばかりなので、一枚一枚になんらかの記憶があります。大学のときに大家さんがくださった、細かな花の刺繍の入った薄くて繊細な一枚。二人目の彼氏と別れるときに涙を我慢できないかもと考えてわざわざ用意していき、結局使わなかった大判の一枚。父の日のネクタイのお返しに父がくれた、ネクタイと同じブランドの一枚。新卒で勤めた会社を辞めたときに意外な同僚がくれた意外な一枚。今の夫を両親に紹介したときに夫がハンカチを持っておらず、後で母が「こういうのを持たせておきなさい」と十数枚よこしたうちの二枚。
 
ハンカチなぞのことを思い出したのは、昨年の三十周年記念便乗企画で配布したフィクの翻訳を久しぶりに読み返していたから。えええーっ、伯爵ってば、そんなところに行くときにもちゃんとハンカチ持ってるんすか。しかも薔薇の香りのするレーシィなやつとかじゃなくて、実用的でマニッシュなやつ。エーベルバッハ少佐の涙をぬぐったその一枚は、間違いなく伯爵の一生の宝物になったことでしょう。
 
フィクにハンカチが出てくる場面は、あとひとつだけ思い出せます。少佐のつれなさにわんわん泣きじゃくっていて、手下のジョン・ポールに「あんまり泣いてるとお気に入りのハンカチのレースが台無しになっちゃいますよ?」と慰められてる場面。こちらは未訳です。翻訳予定リストの上位にはありますが、いつになるかな。
 
どういうフィク作者さんのどういう設定かによって、持ってるハンカチの一枚でもちがうもんですねえ。
 
 

2 件のコメント:

  1. 確かにハンカチには色々な思い出がありますね。
    ヨーロッパ人がハンカチで鼻をかんだのには驚いたことも。
    (ティッシュとかないのかーって)
    OL時代にはセ○ーヌの大判を膝に置いてお弁当を食べるのが流行ったり。(今思うと変な流行)

    スイスから「こっちは暑いね」とパタパタとお顔を仰ぎながら少佐のオフィスに現れる伯爵のハンカチも綺麗な感じでした。
    NHKでロイヤルワラントの特集を見ていて、グローリア家、エーベルバッハ家の御用達のお店もさぞかし素敵なんだろうな、と思いました。

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  2. ハンカチを膝においてお弁当、あああ、いかにもバブルの頃の記憶!(同世代)

    ごめんなさーい。わたし、ミニタオルで鼻をかみます。ミニタオルで鼻をかむと、けっこう頻繁にかんでも鼻の皮が剥けないのでーす。人目のあるときはなるべくティッシュを使いますが。つか、女性って普通人前で鼻かまないですよねスミマセン。

    今の欧米人ってよっぽど気取った格好のときしかハンカチ持たない印象があります。そもそも知り合いのアメリカ人は生まれてこの方そんなもん持ったことないって言ってた。ヨーロッパ人は持ってても鼻かみ専用。ぶーん。

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