このサイトについて

このサイトについて: 私自身が30年来のファンであり、また海外のslash fandomの一角で80年代から現在に至るまでカルト的な人気を擁する、「エロイカより愛をこめて(From Eroica with Love)」を題材とした、英語での厖大な二次創作群を紹介・翻訳しています。サイト管理者には原作者の著作権を侵害する意図は全く無く、またこのサイトにより金銭的な利益を享受するものでもありません。「エロイカより愛をこめて」は青池保子氏による漫画作品であり、著作権は青池氏に帰属します。私たちファンはおのおのが、登場人物たちが自分のものだったらいいなと夢想していますが、残念ながらそうではありません。ただ美しい夢をお借りしているのみです。

注意事項:
 原作の内容を大幅に逸脱し、男性間の性愛を主題にした明らかに性的な内容を含みます。不快感を覚える方は画面をお閉じ頂けるよう、お願い申し上げます。

2012/09/21

ああ楽しい


  
  
現在翻訳中の長編はもともと全10の予定でしたが、最終的に全11+エピローグになりそうです。次回・第10回は、私が一番訳したかったシーンです。たまんないっす。少佐のばかばかばかー。伯爵幸せになってー。

この翻訳の後には初めてのデート・初めてのキスつながりで別の作者さんの短編をご用意しております。そのあとはお耽美路線を予定中。その後にまたまた長編も控えていたりして(野望)
  
  

2012/09/19

海外における受容


  
  
これも二次だよな~と思うのが横山三国志。ジャーンジャーンジャーン。

中国人に横山三国志を見せると、まず引っかかるのが張飛の容貌だったりするのです。しゅっとした男前すぎ。ヒゲ長いし。中国人的には、張飛は蟹を踏んで潰したような顔の醜男だそうです。一方呂布は本国では水も滴る様な色男という設定になっています。貂蝉に引っ掛けられる話はイケメンがころっと女に騙されるという点で喪男の喝采を浴びる場面であって、呂布本人の人気というのは中国では全くありません。同様に、曹操の人気というのも中国ではほとんどなく、意外や意外、諸葛亮ですらあまり好かれているわけではないのです。では人気投票上位は誰が来るのかというと、桃園三兄弟の兄弟順位そのままに、劉備、関雲長、張飛の順で鉄板固定。なお、趙雲子龍はかなり男前という設定ですが横山三国志ではブッサイク。

なぜこんなことを書いたかというと、「エロイカ登場人物の海外における受容」が、本国の我々とズレがあるという点で似てるかなと思ったため。伯爵にはあまりブレはないのですが、例の広範なる「童貞説」に始まり、ただ今翻訳進行中の「幼少期に受けた性的暴行説」または「アセクシャル(無性)説」と、海外の少佐像には大きなズレがある。、また、部長が冗談抜きで嫌な上司で少佐に嫌がらせをしていたり、権力をカサにGちゃんに本気で手を付けていたりなど、あれあれアレレという逸脱ぶりです。横山三国志を読む中国人にも、同じ違和感があるのだろうなあ~。

ところで横山三国志第一巻には、しゅっとした男前の張飛がやっぱり男前の関羽に鞭打たれ、後ろ手を取られて縄をかけられるシーンがあり、ええ、腐った私にとっては大好物です。ええ、ええ。


  
なお、今は消えてなくなってしまったのですが、昔「ベルばら三国志」という気が狂ったような(←最大限の賛辞)サイトがあり、ベルばらの絵で三国志を再現するという無茶な試みがものすごい高水準で展開されていました。 すんごかったです。ご興味のある方は画像検索してみましょう。動画ではつべとニコ動には傑作がひとつ残っていると思います。 
  
  

2012/09/01

「関係性の重視」


関係無いですがT.E.ロレンス(神坂智子)って、今から考えると普通にナマモノ二次ですよね~ん。



~ ΟΥ ΦΡΟΝΤΙΣ ~
Here I emphasise again the point of shōjo manga, i.e. relationships; and the point of shōnen-ai, which is sexual relationships between beautiful men. Anything else is a moot point, and so accuracy is willingly sacrificed.

直訳:
ここで私は少女漫画のポイント、つまり関係性と、少年愛のポイントである美しい男性間における性的な関係を再度強調します。それ以外のポイントは未決定であり、ゆえに正確さは進んで犠牲にされます。

意訳:
ここで私が再度強調したいのは、「少女漫画」を特徴づけるものは「関係性の重視」であり、「少年愛」においてそれは「美しい男性間における性的な関係」で表現されるという二点です。それ以外は些末事と言ってよく、史実に対する忠実さはむしろ選択的に無視されています。



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Wikipediaの「やおい」の項目を時々チェックするのですが、項目が立てられた当初はごく簡潔な記述だったものが、今ではすっかり充実した内容で頼もしい限り。(何がだ) こういったサブカルチュア(特にポルノグラフィ)において、男性の求めるものと女性の求めるものに明確な差異があり、それが「データベース型消費」と「相関図消費」というタームでわかりやすく説明されています。また、『現在では日本や欧米だけでなくアジアや中南米を含めて、メディアの発達とフェミニズム運動を経験した地域ではやおいに相当するサブカルチャーが分布している』、だそうです。頼もしい限り。(だから何がだ)