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このサイトについて: 私自身が30年来のファンであり、また海外のslash fandomの一角で80年代から現在に至るまでカルト的な人気を擁する、「エロイカより愛をこめて(From Eroica with Love)」を題材とした、英語での厖大な二次創作群を紹介・翻訳しています。サイト管理者には原作者の著作権を侵害する意図は全く無く、またこのサイトにより金銭的な利益を享受するものでもありません。「エロイカより愛をこめて」は青池保子氏による漫画作品であり、著作権は青池氏に帰属します。私たちファンはおのおのが、登場人物たちが自分のものだったらいいなと夢想していますが、残念ながらそうではありません。ただ美しい夢をお借りしているのみです。

注意事項:
 原作の内容を大幅に逸脱し、男性間の性愛を主題にした明らかに性的な内容を含みます。不快感を覚える方は画面をお閉じ頂けるよう、お願い申し上げます。

2011/07/21

彼のJealousy、僕のJealousy



僕と同じ金色の髪の男が、僕の想い人に組み敷かれていた。金の巻き毛がふわふわと邪魔をして、男の表情が見えなかった。けれど、口もとが笑っていた。僕の想い人は笑ってなんかいなかった。怒り狂っていた。怒り狂って、光り輝く金髪の男を責めていた。あんな見事な巻き毛と比べられたらかなわない。そう思って僕は伸ばしかけていた自分の淡い金髪を短くしたのに。金の髪の男はベッドに縛り付けられていた。 縛りつけられてなお、勝ち誇って笑っていた。

僕の想い人の前であんなふうに笑っていられる人を、僕はほかに知らない。

僕の想い人は、金髪の男の頬を手のひらで打ち、また手の甲を返して打った。ひとつ、ふたつ。またひとつ。両腕を縛られて逃げようが無く、金髪は打たれるままだった。きれいな形の唇が赤く染まり、やがてたらりと鮮血が染み出るのが見えた。金髪は薄笑いを浮かべたまま、何かを言った。僕の想い人はさらに激昂したようだった。僕はどんな尋問の時でも、僕のあの人があんなに取り乱しているのを見たことがない。あの人をあんなにさせてしまうことってなんだろう?
 
そんなことがあるはずがない。だからきっとこれは夢だ。

それから僕の黒髪のあの人は、傍らの灰皿から煙草を取り上げて、金髪の男へ向けた。金髪はそれでも笑っているようだった。僕の想い人は、緑色の目をさらに深い緑にして、鋭く何事かを問うた。金髪は頭を振り、きれいな、透明な、絶望的に魅力的な声で、笑った。その透明な笑い声は、火のついた煙草をねじりこむように鎖骨に押し付けられても止まなかった。押し付けている僕の想い人のほうが、痛みに引きゆがんだ顔をしているのに。

そんなはずはない。これは夢なのだから。僕のあの人がどこへ行って誰と会っていたかなんて、僕にわかるはずがない。少佐、少佐、どこへ行っていたのですか?誰と会っていたのですか? 伯爵と、会っていたのですか?

夢の中の少佐が伯爵の胸に煙草を押し付けた。その妬け付く痛みを自分にも感じて目を覚ますと、僕は自分が吐精していたことを知った。そのとき突然、夢の中で耳いっぱいにずっと鳴り響いていた曲がこれだと気がついた。Where've you been? Who've you seen? 胸がもう一度、搾られるように痛んだ。 




At dead of night, when strangers roam
The streets in search of anyone who'll take them home
I lie alone, the clock strikes three
And anyone who wanted to could contact me
At dead of night, 'til break of day
Endless thoughts and questions keep me awake
It's much too late

Where've you been?
Who've you seen?
You didn't phone when you said you would!
Do you lie?
Do you try
To keep in touch? You know you could
I've tried to see your point of view
But could not hear or see
For jealousy

I never knew time passed so slow
I wish I'd never met you, or that I could bear to let you go
At dead of night, 'til break of day
Endless thoughts and questions keep me awake
It's much too late

Where've you been?
Who've you seen?
You didn't phone when you said you would!
Do you lie?
Do you try
To keep in touch? You know you could
<a href="http://www.lovecms.com/music-pet-shop-boys/music-jealousy.html">Jealousy 歌詞<a>
<a href="http://www.lovecms.com">LoveCMSの洋楽歌詞<a>

I've tried to see your point of view
But could not hear or see
For jealousy

Where've you been?
Who've you seen?
You didn't phone when you said you would!
Do you lie?
Do you try
To keep in touch? You know you could
I've tried to see your point of view


4 件のコメント:

  1. 伯爵: It's not my cup of tea, darling...
    少佐: おいZ、俺はこういう無体なことはせんぞ。
    Z:  すっ、すみません!(顔を赤らめて去る)
    伯爵: で、何を妬いてたんだい、少佐?ふふ。
    少佐: ・・・
    伯爵: いい曲だよねー、これ。

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  2. kisaragi fujiko2011/07/21 13:06:00

    Zってのが良いですよねー
    やはり二人の夢を見るのは美形じゃないと。
    サバーハやQさんでもお願いします!
    わくわくときめいちゃいます。

    私はZEPファンなんですが、(なぜかペイジファン)
    ZEPはエロイカの世界に合わないような感じがします。
    レインソングとかTHANK YOUなんてとってもロマンチックで
    大好きなんですけど、伯爵→少佐の愛情とは違う気がします。
    どんなアーチストがぴったりあいますかねー

    また更新、楽しみにしていますね!

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  3. 私もZEPは何かが違うと思う…。(少佐が任務で死亡と聞いたときの伯爵の心の中で「Stairway to Heaven」の中盤から後半が鳴り響くってのは?)

    おしゃれ泥棒の小癪なテーマソングは、週末アップの予定です!

    「少佐が任務中に死亡と聞いた伯爵、しかし・・・」の話、翻訳を考えているんですがいかんせん長い・・・

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  4. kisaragi fujiko2011/07/22 10:17:00

    デカダンスな伯爵にはロキシーミュージックなんかどうでしょうかねー

    少佐の訃報に天国への階段ですか!
    すごい響いちゃいそうですね。

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