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このサイトについて: 私自身が30年来のファンであり、また海外のslash fandomの一角で80年代から現在に至るまでカルト的な人気を擁する、「エロイカより愛をこめて(From Eroica with Love)」を題材とした、英語での厖大な二次創作群を紹介・翻訳しています。サイト管理者には原作者の著作権を侵害する意図は全く無く、またこのサイトにより金銭的な利益を享受するものでもありません。「エロイカより愛をこめて」は青池保子氏による漫画作品であり、著作権は青池氏に帰属します。私たちファンはおのおのが、登場人物たちが自分のものだったらいいなと夢想していますが、残念ながらそうではありません。ただ美しい夢をお借りしているのみです。

注意事項:
 原作の内容を大幅に逸脱し、男性間の性愛を主題にした明らかに性的な内容を含みます。不快感を覚える方は画面をお閉じ頂けるよう、お願い申し上げます。

2011/07/09

【海外フィク紹介】 The Three Kisses, or "Love Tank"

  
本日は私の大好きな海外フィクをご紹介します。

The Three Kisses, or "Love Tank"
by Beth Minster
ttp://belladonna.org/threekisses.html
   

またしても忌々しい変態泥棒の手を借りざるを得なくなった少佐ですが、バッキンガム宮殿への侵入を依頼された伯爵は世襲貴族の立場を考えて逡巡します。その逡巡を報酬交渉と誤解した少佐により、伯爵はついに「支払いは別のもので」と返答します。それは…
というわけで、タイトルのとおりです。おわかりですね。

本文を少し紹介します。


Dorian grinned and rummaged about in the serving dishes again. "I'm sure Bonham has dessert in one of these. Ah!" He held up a plate of thin-sliced cheesecake. "It looks like strawberry, lemon or chocolate. Which one would you like, my battle axe?"
Klaus answered, "Lemon. And I am not your battle axe."

"Really?" Eroica’s eyes sparkled. "What would you rather be? My loaded gun? Or is that too specific? How about my Celtic love demon?"

"Shut up."

But the thief wasn't finished. "You could be my sweet Baby Cakes, but I don't think you could keep it up for long. You’re much too caustic for that." He leaned towards Klaus. The white lace gaped dangerously low, threatening to expose Dorian to the waist. "I could call you my Wild Thing, but that’s much too personal to use in public."


(拙訳)
  伯爵はにやっと笑い、皿を捜した。「この中のひとつに、ボーナム君がデザートを用意してるはずだよ。あった!」彼は、薄く切ったチーズケーキの載った皿を持ち上げた。「いちごと、レモンとチョコレートみたいだね。どれにする?私のbattle axe(戦場用の斧)?」

  少佐は答えた。「レモンだ。それと俺はおまえのbattle axeじゃない。」

  「そうだっけ?」伯爵の瞳はきらめいた。「じゃあ何になりたい?My loaded gun(弾丸を充填された銃)?ちょっとあからさますぎるかい?My Celtic love demon(ケルトの愛の悪魔)はどうだい?」

  「黙れ。」

  だが伯爵は続けた。「私のsweet Baby Cakesでもいいな。でも君はそういつまでも可愛らしくはしてられないよね、痛烈すぎるもの。」彼は少佐のほうに身を乗り出した。白いレースが危険なほどに開いて、伯爵の腰の辺りまで見えそうになった。「私の野獣(Wild Thing)って呼んでもいいけど、それ だとみんなの前で呼ぶには親密すぎるかな。」



ああっ、もう!甘酸っぱくて暴れ転がりたくなりませんか?私はなりました。コミックス版で1~3巻あたりの絵柄で脳内再生したいところです! この調子でクラウスとドリアンの三回のキスをそれはそれは詳細に描写するのですが、三度とも趣が違っていて、初々しいお色気があり(真面目に言ってますワタクシ)、この世にこのファンフィクを無表情で読み通せる自制心の持ち主がいたら、賞金を差し上げたいぐらいです。とりあえず私は胸をかいてかいてかきむしりまくりました。あああっ。
 
"The Tank" - 戦車がどう関係するのかは、お読みになるまでのお楽しみです。
 
The Three Kissesはネット上で全文の日本語訳が公開されています。上品な名訳ですので、ご興味のある方は探してみてください。

ではまた。

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